浜松市三方原町の眼科 土曜日夕方5時まで診療
日帰り白内障手術

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一般眼科診療

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは

糖尿病が原因で、網膜に障害が起きる病気です。糖尿病における合併症の一つで、進⾏すると視⼒低下を引き起こし、時に失明に至る場合もあります。
糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・糖尿病神経障害とともに糖尿病三大合併症の一つで、現在我が国では成人の中途失明原因の第2位となっています。初期の段階では自覚症状がなく、自覚症状が出たときにはかなり重症になっています。
糖尿病と診断されたら、必ず眼科を受診をしてください。

病期と治療

初期

多くの場合、⾃覚症状はありませんが⼩さな出⾎を起こしたり、⾎管の変形を認めます。
内科医の指導の元、⾎糖値のコントロールが⼤事です。

初期糖尿病網膜症
中期

⾎管の変形や出⾎が悪化します。⾎管の壁から⽔分が漏れて⻩斑部という網膜の中⼼部がむくんできます(糖尿病性⻩斑浮腫)。視⼒が低下したり、ものが歪んで⾒えてくるようになります。治療は抗VEGF薬やステロイド薬の注射 によりむくみを軽減させます。

中期糖尿病網膜症
進⾏期

⾎液循環が悪化し新⽣⾎管といわれる異常な⾎管が出現します(増殖糖尿病網膜症)。さらに悪化すると硝⼦体出⾎、網膜剥離、緑内障などを併発し失明に⾄る可能性があります。治療はレーザー治療や硝⼦体⼿術を⾏いますが、 ここまで進⾏してしまうと、視⼒が正常に戻ることは期待できません。

進⾏期糖尿病網膜症

網膜静脈閉塞症

網膜静脈閉塞症とは

網膜静脈閉塞症とは、網膜の中に存在している静脈が詰まることで起こる病気です。血圧やコレステロール値が高い方は動脈硬化を起こしやすく、この硬くなった動脈が密接する静脈を圧迫することが原因と言われています。

静脈が詰まることで眼底出血を起こしたり、血管から血液成分が漏れて水が溜まり網膜がむくみます(⻩斑部浮腫)。網膜の中で最も重要な「⻩斑部」に水が溜まると、視力が下がったり、ゆがんで見えるようになります。

種類と治療

網膜静脈閉塞症は、その詰まる部位によって2種類に分類されます。

網膜静脈分枝閉塞症

網膜の静脈は網膜内でたくさん枝分かれして⾏きます。その枝分かれしている部分で詰まるのが網膜静脈分枝閉塞症です。詰まった所の上流の部分に出⾎が⽣じます。網膜の⼤事な部分である⻩斑部に病変が及ぶと視⼒低下や視野障害などの症状が現れます。治療しないで⾃然に治ることもありますが、⻩斑部浮腫(むくみ)の程度が強い場合や症状が⻑引くようなら抗VEGF薬の硝⼦体内注射を⾏います。場合によってはレーザー治療を⾏う事もあります。

網膜静脈分枝閉塞症
網膜中心静脈閉塞症

網膜中⼼静脈閉塞症は網膜内で⼀番太い静脈が詰まって、網膜全体に出⾎が拡がる疾患です。軽症の場合は⾃然に良くなる事もありますが、網膜の中⼼で⻩斑部浮腫を⽣じ、それが⻑引けば視⼒の回復は難しくなります。重症例では抗VEGF薬の注射を複数回打ったり、緑内障の予防のため網膜全体にレーザーを打ったり、硝⼦体出⾎を起こして視⼒が低下した場合は硝⼦体⼿術が必要になることがあります。

網膜中心静脈閉塞症

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性とは

加齢⻩斑変性は、年配の⽅に増えてきている病気で、近年増加傾向にあります。
⻩斑は網膜の中央にある、ものを⾒るために⼀番重要な部分です。ものの形、⼤きさ、⾊、⽴体性、距離などの視覚情報の⼤半を識別しています。⻩斑に異常が発⽣すると、視⼒低下や、物が歪んで⾒えたりします。リスクとして喫煙、⽇光を浴びるなどがあります。

種類

萎縮型(いしゅくがた)

網膜の⾊素上⽪という組織付近に⽼廃物がたまり、網膜の機能の維持のためポンプの役割をしている網膜⾊素上⽪細胞の働きが悪くなって細胞が脱落してしまいます。
効果的な治療⽅法はありませんが、ゆっくりと進⾏し定期的に経過を観ることが必要になります。

萎縮型
滲出型(しんしゅつがた)

網膜の外側にある脈絡膜という組織に異常な⾎管(新⽣⾎管)が発⽣します。この⾎管はもろいので破れて出⾎をなどを起こし網膜の中の⼤事な⻩斑部に⽔分などがたまり視⼒が低下します。
治療しなければ失明につながる病気です。

滲出型加齢⻩斑変性

治療

現在のところ萎縮型加齢⻩斑変性に有効な治療はありません。
滲出型加齢⻩斑変性に対して有効な治療法が開発されました。抗VEGF薬(Vascular Endothelial Growrh Factor ⾎管内⽪増殖因⼦)を眼球内(硝⼦体内)に注射するのです。抗VEGF薬は脈絡膜にできた新⽣⾎管の働きを抑える効果を持ちます。この治療は効果的であるのですが、再発もあり複数回注射することが多いです。
重症の場合は光線⼒学療法(PDT)と呼ばれるレーザー治療を⾏う場合があります。この治療は専⾨の施設でないと受けることが出来ません。
予防としてルテイン、ゼアキサンチン、ビタミンCとE、亜鉛などを組み合わせたサプリメントが販売されています。

裂孔原性網膜剥離

裂孔原性網膜剥離とは

網膜剥離は網膜が眼球の壁から剥がれる病気で、原因は様々です。裂孔原性網膜剥離とは何らかの原因で網膜に裂け ⽬(網膜裂孔)が発⽣して、その裂け⽬に⽔分が流れ込み網膜が剥がれていく病気です。
この病気になりやすい⼈は中⾼年の⽅、強度近視の⽅、スポーツなどで眼球を強く打撲した⽅などです。

網膜が引っ張られるなどの理由で剥がれてしまった状態が網膜剥離です

症状

網膜に裂け⽬が出来ると視界に⼩さなゴミや⾍のようなものが⾒えたり(⾶蚊症)、光が⾒えたりします(光視症)。さらに症状が進むと視界の⼀部にカーテンがかかったような状態になったり、ものが⾒づらくなります。これ らの症状が現れた場合は早めに眼科を受診することが⼤切です。

裂孔原性網膜剥離の症状

裂孔原性網膜剥離の見え方

治療

網膜に裂け⽬(裂孔)ができてまだ網膜が剥がれていない状態ではレーザー治療で治る場合があります。しかし網膜剥離に⾄った場合は⼿術が必要になることが多いです。網膜内陥術、硝⼦体⼿術などの⼿術を専⾨の施設で受けることになります。⼿術をしない場合は失明してしまう可能性が⾼いです。